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みんなみすべくきたすべく

春章門下の春朗

           版画j
(承前)
 太田記念美術館「勝川春章〈北斎誕生の 系譜〉」 (~2016年3月27日)の第三会場は、地下でした。係りの人が一人いるだけの、なんだか殺風景な展示会場。
 が、しかし、そこには、すべて、およそ年代順に並んだ、北斎の浮世絵版画。今までに何度か、北斎の浮世絵や肉筆画を見たことがありますが、こんなにすいていて、行きつ戻りつ、確認しながら鑑賞できたのは初めて。
 カ・リ・リ・ロが行ったのは後期で、前後期で40点以上展示されたよう。さすが、浮世絵専門の太田記念美術館でした。

 写真の富嶽三十六景や、まだ、役者絵の頃のものもたくさんありました。
 「勝川春章」つながりの展示だけあって、まだ錦絵の刷りでないものもたくさんあり、いわゆる北斎の空気が漂うというより、絵の達者な勝川門下の勝川春朗のものが見られたような気がします。北斎の勝川門下離脱は、破門説あり、不仲説ありと(「北斎」大久保純一 岩波新書)、謎のようですが、門下を離れ、独自の道を進む北斎の基礎時代だったことは事実のようです。

 やっぱり、先のカラヴァッジョ展のように、展示数が少ないより、たくさん並んだ方が、流れがよくわかりました。(続く)

☆写真は、「北斎と広重展 幻の肉筆画発見展」(2006:京都文化博物館)図録の北斎「神奈川沖浪裏」と「尾州不二見原」(アダチ版浮世絵シリーズ)の絵葉書。

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