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みんなみすべくきたすべく

本の話は、「既読の人」同士でしたほうが絶対おもしろいのである。

本棚j
 斎藤美奈子という文芸評論家の「文庫解説を読む」は、岩波「図書」に連載されていて、いつも、その毒にあおられながらも、楽しみにしています。その連載の感想文や、彼女の著書の感想文を書こうとしているものの、ともかく、この人の読書量が半端なく、彼女の書くものに登場する本を、読んでから・・・なんて言っているうちに、どんどん先に進んでいき、追いつきません。

 そんななか、「名作うしろ読み」(中公文庫)というのが、新刊の平置きになっていました。目次を見ると「子どもの時間」という章もあって、ピッピや点子ちゃん、ドリトル先生、プーというなじみある名前が並んでいました。

 というわけで、購入したこの新刊「名作うしろ読み」なのですが、タイトル通り、名作の一番後ろ(最後)の文から、名作の魅力や、そうでもない空気を伝えようとする一冊です。

 彼女はこの本の「はじめに」で、こう言って、本好きを、誘います。
≪未読の人にはこのようにいってさしあげたい。「つべこべ文句いっていないで、読もうよ本を」
 これだけは保証しよう。本の話は、「既読の人」同士でしたほうが絶対おもしろいのである。≫

そして、この本のあとがきの最後の一文は、≪評論のラストはとかく説教臭くなるのが問題だ。≫で、終わります。

それでです。
今回文庫版のためのあとがきの最後の一文はというと、≪願わくは名作のオコボレを少しでも長く頂戴できますように。≫ 

*「名作うしろ読み」(斎藤美奈子 中公文庫)
☆写真は、スイス オーバーホーヘン城内 書棚

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