FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

短編小説部門

ミルフィーユj
(承前)
 このまま、モーパッサン短編集に行きたいところですが、書店で目に入った今までの装丁と趣の違うサマセット・モーム「ジゴロとジゴレットーモーム傑作選」です。
 
 新訳で楽しむ8篇ということで訳者は金原瑞人、新潮文庫です。
 サマセット・モームの短編傑作選は、粒ぞろいの面白さ。どの話も、背景も結末も違うのに。
 好き嫌いはあるにしても、どれを一番面白かったなんて、決めることができません。やっぱり、サマセット・モームは面白い
 というわけで、カ・リ・リ・ロ的2016年「短編小説」部門は、「ジゴロとジゴレットーモーム傑作選」にします。
 
 「サナトリム」という話は、結末がちょっとハートウォーミング。先のモーパッサン「脂肪の塊」とは異なる読書の面白さを味わえます。ただ、話の一部に、ブリッジの話が出てきて、要を得ない者には、しんどい部分があるにはあるのですが、そこは、話の盛り上がりでもあって、なんとか、読み進むと、ほっとする流れになっていくのです。

 「アンティーブの三人の太った女」や「ジェイン」は、今この年齢で読んでこそ、面白さを堪能できた短編かもしれません。
 「アンティーブ・・」のほうは、現代でいうなら、ダイエット・ダイエット・ダイエット、あるいは、「ダイエットは明日から」といったところでしょうか。古臭さのない、なんともおかしい話です。
 「ジェイン」は、中年のダサいご婦人が、いかにしてロンドン社交界の人気者になっていくか、の話ですが、若い燕を袖にするところがなんとも小気味よいわ。ふふふ

 どちらかというと、表題になっている「ジゴロとジゴレット」が、一番、ありきたりな感じのする話だった気がします。(続く)
 
*「ジゴロとジゴレットーモーム傑作選」(サマセット・モーム 金原瑞人訳 新潮文庫)
☆写真は、スィーツアミューズメントパークのような某所、ティールームのミルフィーユ。食べにくいけど、美味しいに決まってるやん!

PageTop