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みんなみすべくきたすべく

随筆部門

        上空j
 続けてオスカー・ワイルドを読んでいるうちに、食傷気味になっていました。
 そんなとき、堀口大學の訳本でも、どうしても先に、ここに書きたかったのが「人間の土地」 (サン=テグジュペリ 新潮文庫)。
 こんなすっきりした文があるでしょうか。ワイルドの後だから余計かもしれませんが、ともかく、ほっとしました。
 無駄なく、淡々と事実を伝えようとする作者の姿勢を感じます。
 しかも、堀口大學の訳は詩的で、美しい。その上で、また読みやすい。

 「人間の土地」は、 「星の王子さま」の著者サン=テグジュペリの随筆集です。8つのタイトルの文が入っています。
 サン=テグジュペリは、コルシカ島の基地を発進したまま帰還しなかった飛行士であり、作家でした。その彼が、実際にリビア砂漠で生死の極限をさまよった話などが入っています。

 想像力で書いた文でないので、その迫真の息遣いに、はらはらします。
 極限から生還した人だれもが、洗練された文章を書けるとは限りません。
 したがって、この「人間の土地」は、未曾有の文学作品と言っても過言じゃないと思います。
 そこで、この「人間の土地」は、早々と、2016年随筆部門の1位にします。(続く)

*「星の王子さま」(サン=テグジュペリ 内藤濯訳 岩波)
☆写真は、フィンランド ヘルシンキ上空(多分)

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