FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

ふとりかえった幸福たち

ザリガニj
(承前)
 さて、チルチルが「青い鳥を探している」というと、「『青い鳥』は食べられないので、さほど尊重しなくていい」というのは、「ふとりかえった幸福」でした。

 「ふとりかえった幸福」達には、「お金持ちである幸福」「地所持である幸福」「虚栄に満ち足りた幸福」「かわかないのに飲む幸福」「ひもじくないのに食べる幸福」「何も知らない幸福」「もののわからない幸福」「なにもしない幸福」「眠りすぎる幸福」、それに口が耳まで裂けている「ふとった大笑い」がいます。
 それらは、みな何もしないことで始終忙しく、一分だって休む暇がないようです。飲んだり、食べたり、眠ったり・・・いつだって夢中なんだとか。
 
 そんな場所で、チルチルが、「テーブルの上にどっさりある小さなお菓子一つでも欲しい」というと、「光」はチルチルを諭します。
≪あれは危険なのですよ。あなたの意志をくじいてしまうのよ。人間はしなけれなならない義務があるときは、なにかを犠牲にしなければならないのだということを知らねばなりません。・・・≫(続く)

*「青い鳥」(メーテルリンク 堀口大學訳 新潮文庫)
☆写真は、スイス ヴェヴェイの壁の絵

PageTop