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みんなみすべくきたすべく

狂言小舞

細雪j
(承前)
 さて、今回のお食事会のもう一つのお楽しみは、狂言小舞でした。その翌日、プライベートながら、気の張るところで舞われるので、そのリハーサルを兼ねているということでした。

 演目は「細雪」。
 谷崎潤一郎は狂言師茂山千五郎家がご贔屓で、「細雪」の中の平安神宮花見のくだりを、狂言小舞のために、新たに短く作詞したようです。
  終戦後、京都に住んだ谷崎は、「月と狂言師」(中公文庫)に、こう書きます。
≪昨今は又狂言の千五郎もひそかに贔屓しているのであった。実際京都に住んでいると、すぐれた歌舞伎芝居はたまにしか見られず、と云って新劇や音楽会なども大阪までは来るけれども此処は素通りしてしまうので、見るに堪えるものと云っては結局能か狂言よりないのであるが、わたしたちはたびたび見に行くうちに能よりも狂言の方が、分けても千五郎氏の藝が好きになったのであった。≫

 さて、この平安神宮花見は、「細雪」本文で書かれていることもさることながら、先日、谷崎潤一郎記念館であった「大谷崎と挿絵の世界 楢重・松篁・棟方」の時にも、実際に松子たちが平安神宮に出向いている写真が展示されていて、たった一枚の写真からも、その華やかさが伝わて来ました。
 そして、その華やかさと花の美しさを謡った小舞「細雪」でした。

 翌日は、美しい「桜」の扇で、日本文化に造詣の深い人の前で、狂言小舞を披露されたはずです。 次回のお稽古のとき、そのお話が聞けるのが楽しみ!

 ともかくも、ご馳走様でした。(続く)

               荒神かぶj

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