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難破船

       難破船j
(承前)
 初めてロンドン テイトギャラリーの、ターナールームに行ったとき、光の入るその展示室に驚きました。日本の美術館は、総じて照明を落とし、自然光などもってのほかという感じでしたから。

 また、写真上のような描き方がターナーだと思いこんでいたので、写真下の「難破船」の絵を見た時も、驚きました。会場がとてもすいていたので、ゆっくり見ることができ、さらに、帰りももう一度、見たことをはっきり覚えています。
 しかも、そのときに購入したターナーの絵葉書は写真に写る絵葉書、この一枚だけ。
 それほど、インパクトのある一枚が、どのようにして描かれたかについても、誇張があるとはいえ、映画「ターナー、光に愛を求めて」の中では、身体を張って海に挑むターナーが描かれていました。

 実は、この「難破船」という絵の前に、長いこと立って見ていたら、船酔いしそうな感覚に襲われたことも思い出しました。北斎の「神奈川沖浪裏」も、迫力満点の絵ですが、初見で、波に翻弄される小舟の人々に目が行く人は少ないのではないかと思います。
 ところが、こちらの荒波の絵は、そこに在る人間の鬼気迫る様子に引き込まれ、見ているものもつい、船酔いしそうになるのです。
☆写真下が「難破船」(1805)。写真上は、「吹雪ー港の沖合の浅瀬で信号を発しながら、測錘で水深をはかりつつ進んでいく蒸気船。エアリアル号がハリッジを出発した夜、作者はこの嵐の中にいた」(1842)どちらもテイトギャラリー。
 

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