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みんなみすべくきたすべく

叶わぬ夢の話

かいていにまんかいりj
(承前)
  須賀敦子は「遠い水平線」を訳し終え、ジュール・ベルヌの「海底二万海里」を読み、彼女自身もネモ館長に魅せられ、ジュール・ベルヌにいいようのない尊敬を覚えたとありました。

 それよりなにより、 「海底二万海里」を買いに行ったときの様子が、さらにまた親近感を覚えます。
≪・・・書店の、児童文学書の棚でみつけた、ずっしり重たいこの本を手に取ったとき、ながいこと忘れていた、子どものころの夏休みの読書を思い出した。他にもうひとつ新書版の訳があったが、冒頭の一行をよみくらべてみて、清水正和氏の訳が気にいったのと、本の重さがこころよかったので、こっちを買うことにした。ちょっとギュスタブ・ドレを思い出させる、原書からとったエッチングの挿絵がはいっているのも、この版をえらんだ理由のひとつだった。≫
 
 重さとか挿絵・・・そして、清水正和氏の訳!!!
 
 ここで、夢想します。

 フランス文学者清水正和氏(1927~2002)は、イタリア文学者須賀敦子氏(1929~1998)が子どもの頃通っていた学校と同じ市にお住いでした。清水氏は、フランスだけでなく、イタリアの美術にも造詣が深かった先生でしたから、その市に関係した時期がずれていたとはいえ、お二人は年齢も近かったし、どこかで対談されたなら、どんな話になっただろうかと・・・これは、叶わぬ夢の話。(夢に続く)

*「遠い水平線」(タブッキ著 須賀敦子訳 白水社)
*「制作」上下 (エミール・ゾラ 清水正和訳 図版あり 岩波文庫)
*「海底二万海里」(ジュール・ヴェルヌ 清水正和訳 A・ド・ヌヴィル絵 福音館)
*「神秘の島」上下(ジュール・ヴェルヌ 清水正和訳 J.フェラ絵 福音館)
「レ・ミゼラブル」上下(ヴィクトル・ユゴー 清水正和訳 G.ブリヨン絵 福音館)

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