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みんなみすべくきたすべく

不眠の本であるだけでなく、旅の本である。

白あじさいj
(夢の続き)(承前)
・・・というわけで、タブッキにはまってしまったものの、どれから手を付けようかと思い、やっぱり須賀敦子訳だろうということで、須賀敦子訳のタブッキを読みました。(もしかしたら、須賀敦子訳に、はまっているのかも?)前述の「供述によるとペレイラは・・・」と、「インド夜想曲」「遠い水平線」「逆さまゲーム」(以上、白水社Uブックス)「島とクジラと女をめぐる断片」(青土社)どれも、中編、あるいは、短編集です。

 須賀敦子は、友人に薦められ、「インド夜想曲」を読むまで、タブッキという作家を知らなかったと言います。
 ミステリー仕立てのこの話「インド夜想曲」は、インドの風俗の中でこそ成り立つ、ヨーロッパテイストが鍵です。
 映画のような流れで、読み手の気持ちを急がせます。実際、映画になったようです。最後は、ネタバレになるので、書きませんが、「ん?そうなん???」昨年、読んだアゴタ・クリストフの「悪童日記」三部作の最後を読んだ時と同じ感触でした。
 こんなに一気に読めてしまうのは、須賀敦子訳のおかげかもしれません。いわゆる、語りの中で、話が進んでいく面白さなのですから、やっぱり、日本語訳の巧い人でなくちゃ。
 
 この話にも、夢の話は出てきました。が、この本の冒頭には、こんな言葉が、
≪夜熟睡しない人間は多かれ少なかれ罪を犯している。彼らはなにをするのか。夜を現存させているのだ。モリス・ブランショ≫
 で、すぐさま巻頭「はじめに」には≪これは、不眠の本であるだけでなく、旅の本である。不眠はこの本を書いた人間に属し、旅行は旅をした人間に属している。・・・≫と。うーん、謎解きのような言葉から「インド夜想曲」が始まります。(夢は続く)

*「供述によるとペレイラは・・・」 (タブッキ作 須賀敦子訳 白水社Uブックス)
*「インド夜想曲」(タブッキ著 須賀敦子訳 白水社)
*「悪童日記」「ふたりの証拠」「第三の嘘」 (アゴタ・クリストフ 堀茂樹訳 ハヤカワepi文庫)

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