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みんなみすべくきたすべく

掘り出すまでだ

鎌倉時代の木ではないj
(夢の続き)(承前)
 さて、「夢十夜」第六夜。
 夢に、かの運慶が出てきます。

≪護国寺の山門で見物人には頓着なく仁王を彫り続ける運慶。鎌倉時代の運慶を見ているのが、明治の人間。
そのうち、若い男が、運慶の仕事を見て、言います。
「なに、あれは眉(まみえ)や鼻を鑿で作るんじゃない。あの通りの眉や鼻が木に埋まっているのを鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだから決して間違う筈はない」
 それを聞くと、彫刻とはそんなものかと思い、見物をやめ、家に帰ると、嵐で倒れた大きな樫の木を選び、次々自分で彫り始めるも、仁王は見当たらず、ついに明治の木には到底仁王は埋まっていないものだと悟り、それで運慶が今日まで生きている理由も略(ほぼ)解った。≫・・・・・という話。

 ふーん、人間技とは思えない彫刻は、実はそういうことなのかもしれないなぁ等と、想像力豊かな発想に納得。

 とはいうものの、漱石の作品には、そこかしこに英国美術や西洋芸術論の影響があったことを思うと、もしかして、何かヒントがあったんだろうか?…どこかで読んでいたような気がして、調べてみました。(夢は続く)

☆写真は、明治の木ではなく、英国テムズ上流の木。

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