FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

ピーコック・パイ

くじゃく2jj
(承前)
 フレーザーのことを、他で書くチャンスも少なそうなので、続けます。
 このフレーザーを知ったのは「センダックの絵本論」(岩波)でした。

 センダックは、≪・・・1958年にアルゴシー書店で棚にぶつかり、そのおかげで『ピーコック・パイ』を発見しました。その本が頭の上に落ちてきたのです。ロヴァット・フレーザーのことは一度も聞いたことがなかったのですが、それがかえってよかったと思っています。・・・≫と、面白い出会いを喜び、その一撃を幸運の一撃と呼びました。
 センダックは、フレーザーの作品から進んで影響を受け、フレーザーを見せびらかしや自意識過剰などというもののまったくない、際立って偉大な達人だといい、彼の本はどれも不可思議な幸福感をもたらす・・・と、絶賛です。

 ところが、センダックが嘆くのはその貢献度が評価されていないことでした。
 確かに、英語圏ではない日本では、いっそう、その本は見つけられないし、ほとんど知ることもできません。
 が、1990年に「センダックの絵本論」が岩波から出版された時は、何人も知らない画家や作家たち、あるいは、いくつもの見たことのない作品があったのに、「願えば、叶う」というように、少しずつ、出会っていったことから考えると、きっと、フレーザーにも、もっと近づける日が来ると信じます。(続く)

*「センダックの絵本論」(脇明子・島多代訳 岩波)
*「孔雀のパイ」(ウォルター・デ・ラ・メア詩 まさきるりこ訳 エドワード・アーディゾーニ絵 瑞雲舎) 
☆写真は、かつて「孔雀のパイ」(アーディゾーニ絵まさきるりこ訳 瑞雲舎)を紹介したときと同じ写真のズーム版

PageTop