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みんなみすべくきたすべく

イケニ族の女王

ロンドン像横j
(承前)
 昨日のカエサル像は、ニスイス ニヨンの街はずれ、人通りのないところに立っていましたが、イケニ族の女王ブーディカ像は、凄い人並に囲まれています。ただ、この日、女王ブーディカ像を見ているのは、カ・リ・リ・ロくらいなものです。そう、この像は、ロンドンの真ん中、国会議事堂の時計ビッグベンの真ん前の地下鉄出入口に設置されてます。しかも、像の下にはテント張りのお土産屋さんもあって、銘板すら見えません。

 ルブリンの仲間のイケニ族が北に移動し、「ケルトの白馬」」(ローズマリ・サトクリフ作 灰島かり訳 ほるぷ出版)は終わりました。のちのイケニ族の女王の話は「闇の女王にささげる歌」 (ローズマリー・サトクリフ作 乾侑美子訳 ほるぷ出版)です。サトクリフの作品には珍しく、女性が主人公です。

  テムズ沿いの ブーディガ像を実際に見てみると、作品を読んだイメージと違う女王がそこにいることに気づきます。実際の像は、勇猛であるものの、エレガントさと、女性特有のしなやかさを表現しているような気がします。
 サトクリフの描いたブーディカ女王は、確かに、女性としての美しさも、女王としての責任感や、気品や勇気をも持った女性ではありましたが、時代的に見ても、もっと素朴で、荒々しく、たくましい女性だととらえています。
 馬の種族といわれていたイケニ族だけに、立派な女王の戦車を引っ張るロンドンの像。でも、これでは、まるで、敵方ローマの女性の像のようにみえます。(ローマの女性は戦いませんでしたが)馬もスマートだし。

  「闇の女王にささげる歌」を歌うのは、「竪琴」のカドワンです。
≪女王ブーディカの命の歌なら、馬の群れのことも歌いましょう。森と沼地のあいだに広々と広がる牧場で草をはむ馬たち。誇らしげに頭を上げる雄馬、足ばかり長い二歳馬、訓練された戦車用の馬、子をはらんだ雌馬たちのことを。さらに、沼地の果てに巨大な翼を広げて落ちていく夕日のことも。葦の茂る湖とまがりくねる小川とが、落ちる日の輝きを受けとめて天に投げもどし、ついには大地と空とがともに燃え上がるかと見える、あの夕映えのことも歌わねばなりません。秋の夜、北から渡ってくる雁のこと、カッコウの声がくぐもる真夏の森の外れの、緑の香る木下闇(こしたやみ)のこと、戦場におもむく王の青銅の盾をいろどる赤い渦巻き模様のこと・・・。≫(続く)

          仔馬j

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