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ガーンジー島の読書会

ギースj
(承前)
映画「ガーンジー島の読書会の秘密」➡➡ を見てから、原作の「ガーンジー島の読書会 上下」(メアリー・アン・シェイファー  アニー・バロウズ 木村博江訳 イースト・プレス)を読みました。面白かった!!!

 映画は、「秘密」とタイトルにつけていますから、ちょっと、核心に迫るための作品の流れがありますが、原作は、作家のジュリエットが、いろんな人と文通をする書簡集ですから、核心に迫ると言っても、各々が、少しずつ、文面にしていく形で、謎解きといった感じではありません。また、映画は、中心になる登場人物が少ない分、流れがわかりやすいし、原作のいろんな部分を削ってフォーカスしているように思いました。
 原作では、いろんな人が主人公に手紙を書いて、その状況を伝えるという形なので、カタカナ名前の苦手な読者には、うーんと、誰だっけ?と思うことも度々。が、幸い、映画の中心人物たちは、当然、原作でも中心ですから、大筋のところは、同じで、助かりました。

 映画でも、ナチスの暴挙は描いていましたが、原作は、さらに踏み込んだものとなっていて、ナチスの血も涙もない非情な現実を淡々と伝え、強く、真実に生きた人たちが、文字を通して、ぐいぐい迫ってきます。

 作者が、この本一冊だけを残し、しかもその刊行を見ていないにもかかわらず、10か国語で出版され、そして読まれ、映画化までつながったということ。この本の伝えるものの大きさを感じるのです。

 今、地球上 遠くで近くで、右に右に聞こえる、軍靴の音。そんな時代だからこそ、かの映画も生まれたのだろうと思います。本と人と愛が、テーマでありますが、本を読めない状況が、いかに非道なものかを考える「ガーンジー島の読書会」でした。(続く)

☆写真は、ガーンジー島ではなく、スイス、ブリエンツ湖。

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