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みんなみすべくきたすべく

水の勢い

ピーク
 スイスから帰ってきてすぐに、大雨や土砂崩れは丈夫だった?と、心配してくれた人がいました。ん?知らなかった。初めてスイスに行った時(2005年)も、線路が冠水し、バスで移動。あるいは、観光の目玉のパノラマ特急が運行できない・・・などの状況だったことを思い出しました。その時、スーツケースをヘリコプターで移動させている映像も流れていました。

 今回は、雨の日もありましたが、概ね快晴。しかも痛いくらいの直射日光。と、思ったら、天気が急変して、雷と雹・・・という日もありました。日除けのため持参した手袋が、肌寒い日の防寒に・・・といった具合に、スイスの天候は、移ろいやすいものの、やはり、雨が降った次の日の、氷河から流れ出す滝の音や、水量、これらを目の当たりにすると、山と湖の国、言い換えれば、岩場と水場の国、スイスも、温暖化の影響を大きく受ける地域の一つだと思います。
氷河とける
上記、二番目の写真(メンヒとユングフラウの下)は、一番上の写真と同じような場所から同日、望遠で撮ったものですが、遠くからでも白く勢いよく流れる水が見えます。この地域では、前日、結構な雨が降りました。
 また、同日、違う場所ですが、少し近づくと、こんな感じです。水の音まで聞こえます。
アルメント12
もっと、近づくと・・・(同日、違う場所)この小さくても勢いのある水の流れが、他の流れと共に、下流に。ブリエンツ湖トゥーン湖➡➡、そして、いろんな川と合流しながら やがて、ライン川・・・・そして、北海。
水流

☆一番上の写真は、今回、初めて持参した夫のお楽しみのピークファインダーとうアプリで撮ったアイガ―、メンヒ、ユングフラウ。GPS機能がついていて、その場所から見た(あるいは、見えるはずの)山頂の高さが、表示されています。

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熱波とか 猛暑とか

  アイスj 
今夏、スイスに行くまでは、ヨーロッパは、記録的な熱波が6月から続き、フランスでは40度を越え・・・などと言うニュースや、スイスアルプスの雪の少ない写真などを見ていました。
 
 実際、今年のスイスも暑い日があり、直射日光は、痛い・・・NEWSでは、やはり、ヨーロッパ全体が暑いようなことを言ってました。ただ、スイスも、多くの電車には、クーラーがつけられ、電車での移動は、かつてのイギリスを思い出す➡➡ものではありませんでした。ただ、いつも正確に、時間通りだったスイスの鉄道も、少々、遅れることがあったのは、暑いからか、もっと暑いところから来た多くの観光客の流れからか・・・

 日本に比べ、湿度が少ない分、ムシムシという感じではないものの、これからもヨーロッパの快適な明るい夏というイメージから、ほど遠い、地球環境になって行くのでしょうか。それとも、地球の歴史からしたら、ほんの100年単位ほどの変化の一部なのでしょうか。
  2019ミューレンj

 さて、今年の定点観察。やっぱり、どんどん 溶けています。こちらも合わせてご覧ください。
2018年➡➡        2017年➡➡
    2016ミューレンj
☆写真は、いずれもスイス ミューレンからみたアイガー メンヒ ユングフラウ(上二枚が2019年 一番下が2016年)
一番上のアイスクリームは、余りの暑さに、山の途中のチーズ小屋で売っていたアイスクリーム。下りて来たときには、同じ小屋で、冷えたヨーグルトを食べました。

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黒い兄弟

黒い兄弟
 「黒い兄弟ージョルジョの長い旅」(リザ・テツナー作 酒進一訳 福武書店)
 ある晩、娘と父親が、中世の話をしていたとき、「ハーメルンの笛吹き」の話になりました。娘は、ケート・グリーナウェイの絵本
「ハメルンの笛吹き」*の話をし、父親は阿部謹也の「ハーメルンの笛吹男」*の話をしていました。そんなとき、それって、中世の人身売買につながっている話だとしたら、時代はちがうものの、「黒い兄弟」もそうやった・・・と、かつて、娘が何度も何度もくり返し読んでいた本の話題になりました。そうそう、あれって、つらい話やけど、なんか、明るい話やった。希望のある話やった。舞台は、スイスからイタリアに行く話やったよね?

 ん?スイスから、イタリア?
 かつて、カ・リ・リ・ロ自身も、「黒い兄弟」も読んでいたのに…しかも、イタリア・スイスの逃避行の話だと覚えていたものの、ん?イタリア・スイス?昨年のスイス旅行もその辺りだった?

 と、いうことで、娘とその父親とカ・リ・リ・ロの3人で、「黒い兄弟」を引っ張り出し、そこに出ている絵地図を参照しながら、グーグルマップ航空写真で検証しました。
 おお、それは、まさしく、昨年行ったところと今年行こうとしているところ。

 そこで、読み返しました。そして、今度は、その舞台の一部に行ってきます。

 ・・・ということで、拙ブログしばらく、休みます。

*「ハメルンの笛ふき」(ロバート・ブラウニング詩 ケート・グリーナウェイ絵 矢川澄子訳 文化出版局)
***「対訳 ブラウニング詩集」(富士川義之編 岩波文庫)➡➡にも、「ハーメルンの笛吹き男」の詩が掲載されています。
*「ハーメルンの笛ふき」(サラ&ステファン・コリン文 エロール・ル・カイン 金関寿夫訳 ほるぷ)
*「ハーメルンの笛ふき男」(ロバート・ブラウニング作 ロジャー・デユボアザン絵 長田弘訳 童話館出版)
*「ハーメルンの笛吹き男 - 伝説とその世界」(阿部謹也 平凡社 ちくま文庫)

☆ 写真は、「黒い兄弟」の上に、その舞台Sonogno(Ticino地方) の絵葉書を置いています。この絵葉書は、十数年前に、この辺りに行かれた方から、いただきました。実は、同じ方から、「のんびりしたいいところよ」という、近辺の絵葉書をもう一枚いただいているので、今回、そちらにも、行ってこようと思っています。

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ゴッホの糸杉

     糸杉3
(承前)
 「王書—-古代ペルシャの神話・伝説」(フェルドウスィ―作 岡田恵美子訳 岩波文庫)➡➡からゴッホの糸杉につながったのですが、となると、やっぱり、「ゴッホの手紙」➡➡でしょうか。
*「ゴッホの手紙 上 ベルナール宛」(エミル・ベルナール編 硲伊之助訳 岩波文庫)
*「ゴッホの手紙 中・下 テオドル宛」(J.v.ゴッホ・ボンゲル編 硲伊之助訳 岩波文庫)

以下、弟テオに宛てた(第596信 1889年6月25日)です。 参考: *1888年12月23日 耳を切り落とす *1890年7月29日没

≪いつも糸杉に心をひかれる。ひまわりを扱ったように描いてみたいのだ。まだ僕が感じているように描いたものを見たことがないのだ。線が見事で、ちょうどエジプトのオベリスクのような均衡を備えている。それにその緑の質が非常に上品なのだ。陽の照った景色のなかでは、黒い斑点になるが、その黒い調子は最も興味のあるもので、正確に捕えるのがとてもむつかしいと思う。しかし、ここでは「青に対して」、もっと具体的に言えば「青の中」において見なければならない。当地の自然をつかむには、どこでも同じだが長く滞在することが条件だ。・・・・・・≫

 と、ゴッホは糸杉の緑の質の上品さを捉えています。ところが、「僕が感じたように描いているのを見たことがない」と言い切るゴッホの感じた深いものは、何だっだのでしょう?この手紙が書かれた時期が、耳切り落とし事件の後で、結局、亡くなるまでの間だったことを考えると、ペルシャでは、「陽」の象徴としてある糸杉、英文学では、「死」のイメージに近い糸杉、そして、明るい日射しの中のプロヴァンスの糸杉。そして、ゴッホの晩年の目。・・・・・なかなか興味深いことです。

 さて、もう一つ、個人的「糸杉」考のおしまいに、英国詩人ブラウニングの詩「好みについて」の糸杉・・・・この詩の糸杉が、英国とペルシャの糸杉の中間地点にあるような気がするのですが、どうでしょう。ちなみに、ブラウニングはイタリアに移住したり、晩年ヨーロッパを渡り歩いたり、最後は、イタリアで客死。

≪そこでは焼けつく陽光に蝉は干上がって死んでしまうし、
一本の木ーー糸杉ーーが、
数百年の年月に赤錆色となり、
ざらざらした鉄釘のような葉を繁らせ、
熟れた実をいっぱいつけて、
すっくと立っている。≫
「対訳 ブラウニング詩集」(富士川義之編 岩波文庫)

☆写真は、ゴッホ「糸杉」(岩波美術館 テーマ館第9室「木と草花」)と右下は「ゴッホの手紙 下」(岩波文庫)

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