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ウルスリのすず

カリジェ25j
 「ウルスリのすず」(ゼリーナ・ヘンツ文 カリジェ絵 大塚勇三訳 岩波)
(承前)安野光雅の「旅の絵本」(スイス編)(福音館)に、申し訳程度に登場したのは、「ウルスリのすず」➡➡のウルスリですが、「ウルスリとすず」は、岩波から出版されたカリジェの6冊の絵本のなかでは、お話が一番短く、わかりやすい展開です。他の絵本よりも、スイスの風景の書き込みも少ない分、主人公の動きだけを見ることができます。

≪ずっと遠く、高い山やまの、そのおくに、みなさんみたいな男の子が、すんでいます。(中略)ほーら、これがウルスリ、山の子です。小さいながら、おとなみたいなかっこうです!あたまには、やまのてっぺんみたいにとんがった、とんがりぼうしがのっていますね。これは、いま、ウルスリのうちでねている、ヒツジの毛からつくったのです。そう、ウルスリのおかあさんは、毛をつむいだり、あんだり、おったりして、むすこのきものや、ぼうしをつくってくれるのです。おとうさんも、ウルスリのくつにびょうを打ってくれるし、しょっちゅう、いろんなものをつくってくれます。≫

・・・と、ウルスリの様子がよくわかります。そして、お母さんとお父さんに愛され育つウルスリが、一晩帰ってこない事件が・・・

 2歳半の孫に、この絵本の大筋を絵を見ながら説明しました。すると、大きい鈴(カウベル)小さい鈴、一晩帰ってこないウルスリを探す大人たち、泣いている親たち、朝になって帰ってきたウルスリ、みんなより大きい鈴で、意気揚々と歩くウルスリを、場面場面で理解したようです。というのも、3回ほど説明をせがんだ後、孫は、自分の母親に、この絵本を見せ、説明していたからです。
「ここはね、おかあさん、ただいまーって、いってるよ。大きな鈴もってきたんだよ」
カリジェjj

追記:この絵本は、「大雪」(ゼリーナ・ヘンツ文 カリジェ絵 生野幸吉訳)とともに長らく品切れになっていましたが、2018年11月に再版されるようです。(岩波「図書」10月号より)
☆写真上、スイス トゥルン カリジェの里の駅舎(2005年撮影)

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