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アルルのアイリス

ゴッホ6j
(承前)
 東京都美術館「ゴッホ展ーー巡りゆく日本の夢」展(~2018年1月8日)は、日本に憧れるゴッホがアルルへ移住したときの作品も並んでいました。
 アルルのことをよく知らないので、アルルと日本が似ていると言われても、よくわからないものの、ゴッホは、澄んだ空気、明るい色合いなどを求めた移住だったと思います。
 解説によると、≪「ここではもう僕に浮世絵は必要ない。なぜなら、僕はずっとここ日本にいると思っているのだから。したがって、目を開けて目の前にあるものを描きさえすればそれでいい」、「画家たちの天国以上、まさに日本そのものだ」とまで言います。≫
 すごーい。日本礼賛ですね。
 ただ、1888年2月にアルルに到着した日は、大雪で「本当に日本の冬景色のようです」と書き送っていますから、色彩の豊かさを求めて移住したゴッホには、前途多難の幕開けだったもかもしれません。

 とはいえ、「アイリスの咲くアルル風景」(1888年)は、今回の「ゴッホ展ーー巡りゆく日本の夢」展では【第二会場 アルル 日本の夢】というところに展示され、日本の風景との関連を示唆していましたが、写真に使った画集「世界の巨匠 ゴッホ」(ウィリアム・フィーヴァー 水沢勉訳 岩波 1993)の同じ絵の解説は、ちょっと違っていました。(同じ絵ですが、タイトルは「花咲く草原」 )
≪ゴッホのジョンン・コンスタブルへの賛嘆、あるいは水路と眺望に同じ重要さを認めた、オランダが育んだ風景画への賛嘆が、この絵には暗示されている。≫
ふむふむ、見方を変えると、アイリスまでが違って見えます。燕子花風に見えたり、ジャーマンアイリスに見えたり・・・
 
 さて、読書家のゴッホ(1853~90)は、ドーデ―(1840~97)も好んでいたようですから、ゴッホの絵に「アルルの女」(1890年)というのがあり、ドーデ―の戯曲に「アルルの女」(1872年)があり、話と絵は、まったく関係ないものの、興味深いことです。

 その「アルルの女」の絵は【第三会場 深まるジャポニズム】というところに展示されていましたが、ジャポニズムの空気?どこ?・・・などと思っていたら、同じ会場にあった、「タラスコンの乗合馬車」も、うーん、どこが深まるジャポニズム?と考えたものの、こちらもドーデ―つながりで、興味深いものでした。(続く)

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