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摺物

北斎美術館2j
(承前)
 すみだ北斎美術館は、こじんまりとはしていますが、北斎とその一門で年間展示ができるところが、北斎の作品の多く、深いことを物語っています。実際、国立西洋美術館➡➡も、あべのハルカス美術館➡➡も北斎の名前を冠した美術展でしたしね。
 北斎は、版画の絵師ということで、残る作品が多いという点もあるかもしれませんが、肉筆画も結構な量があり、その娘やその一門を加えるなら、本当にすごい量。
 今まで、お江戸に北斎の美術館がなかったのが不思議なくらいです。

 今回、日曜でもさほど混雑しておらず、ゆったり鑑賞できました。よく見ると、版画の横の説明には、「大判錦絵」「小判錦絵」「摺物」などとあります。 「摺物」・・・このことは、今まで知らなかったも同然ですが、美術館発行の図録に説明があったので、よくわかりました。

 ≪摺物とは、プライベートに配るために制作された非売品の一枚摺を言い、多くは絵入りのものです。種類としては俳諧摺物、狂歌摺物、大小絵暦などがあります。大小絵暦は、その年の大の月と小の月を文字や絵などで表現した、正月に配られるものです。……北斎は宗理を襲名して以降、販売用の錦絵を描かずに摺物をたくさん描ています。・・・・・≫

 ふーん、そうなんだ。今回の「めでたい北斎」展(~2018年1月21日)➡➡にぴったりの展示だったのですね。そういえば、いわゆる浮世絵と称されるものに比べて、地味ながらも、ちょっとセンスのいいお名刺代わりというものがたくさんありました。

 特に北斎の「目黒不動尊詣」という摺物(下の写真の下)なんか、他の摺物よりの少し色も多いせいか、錦絵にも近く、あるいは、図柄も、綺麗なお姉さんが描かれていたりするので、これがプライベートの一枚摺りだったというなら、もらった人も喜んだに違いありません。
☆写真下、中央上は、魚屋北渓「兎の鹿島おどり」(摺物)左横は北斎「布袋図」(絹本)
 
   北斎3j

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