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改訂版 せいめいのれきし

恐竜1j
(承前)
 「せいめいのれきし」(バートン作 石井桃子訳 岩波)➡➡は、2015年に真鍋真監修によって、改訂されています。
絵本「せいめいのれきし」が生まれてから50年たち、その間にいろんなことがわかってきたことによって、本文の趣旨をかえることなく、新事実に基づいて、説明を改訂したのが、この新しい「せいめいのれきし」(バージニア・リー・バートン作 いしいももこ訳 まなべまこと監修 岩波)です。

 「改訂版 せいめいのれきし」は、科学的な新しい見識の部分の訳を改訂していますが、話の本筋は変わっていません。
 例えば。プロローグ2場
旧→≪わたしたちの地球は、何億年、何十億年もの昔、うまれました。太陽の家族にあたる、九つの惑星のひとつで、太陽からかぞえて、三ばんめの場所をしめています。・・・≫
新→≪わたしたちの地球は、46億年もの大昔に、うまれました。太陽の家族にあたる、8つの惑星のひとつで、太陽からかぞえて、3ばんめの場所をしめています。・・・・≫

 真鍋真氏は、生命進化史の研究者で、子どもの頃、この「せいめいのれきし」の愛読者だったようです。そして、岩波科学ライブラリーから「深読み!絵本『せいめいのれきし』」も出していて、そこでは、作家のバートン女史をリスペクトしつつ、特に恐竜について、その後判明したことなどを紹介しています。
 
 真鍋氏は作者に敬意を払い、訳者にも敬意を払っているのがわかります。それは、きっと、監修者ご本人が「せいめいのれきし」を大事な一冊のままにしておきたかったからだと思います。
 子どもの頃の愛読書の改訂に、関われるなんて、なんと幸せなことでしょう。他の誰でもない、一番の愛読者である自分が、丁寧に愛をこめて改訂するのですから。

 そして、真鍋氏は、今後も、絵本「せいめいのれきし」が読み物として、子どもたちの手に渡ることを、忘れていません。
 ここが、同じ思いを持つ愛読者のひとりとして、嬉しい限りなのです。一人でも多くの子どもたちが絵本「せいめいのれきし」に出会い、地球上に生きる喜びを知ってほしい、そして、考えてほしいと願うのです。

 バートン女史は「せいめいのれきし」の最後でこういいます。
≪さあ、このあとは、あなたのおはなしです。主人公は、あなたです。ぶたいのよういは、できました。時は、いま。場所は、あなたのいるところ。いますぎていく1秒1秒が、はてしない時のくさりの、あたらしい わ です。いきものの演じる劇は、たえることなくつづき――いつもあたらしく、いつもうつりかわって、わたしたちをおどろかせます。≫(続く)

☆写真は、ロンドン 自然史博物館

     自然史博物館j

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