FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

カーネーション・リリー・リリー・ローズ

      テート5j
 (承前)
 上の写真、ジョン・シンガー・サージェントの描いた「カーネーション・リリー・リリー・ローズ」のことは、以前も古本海ねこさんで書きました。➡➡(12月26日の項) そして、このブログ管理者カ・リ・リ・ロの名前は、おこがましくも、この絵 「カーネーション・リリー・リリー・ローズ」にちなみ、それは、イーヴ・ガーネットの「ふくろ小路一番地」*を読んで、知りました。

 その後、1998年神戸に来た「テート美術館展」でも、「ブリティッシュ・アート論」を受講していた時にも、この絵をゆっくり見る機会がありました。さらには、画家サージェントの肖像画の数々を知り、それにも惹かれたことはここにも書きました。➡➡

 そして、日本の提灯の柔らかい光が醸し出す、「カーネーション・リリー・リリー・ローズ」の絵は、当時(1885年)、流行った歌「花かざりの輪」のセンチメンタルなリフレイン、🎵カーネーション・リリー・リリー・ローズ🎵から喚起されていると、「ブリティッシュ・アート論のオックスフォードご出身の教授が、口ずさんでくださったのを覚えています。ジョセフ・マッツインギという人の歌で「僕のフローラがここを通るのを見ましたか?」に答えて続くのだそうです。(**「1998年 テート・ギャラリー展図録解説より)

 また、なぜ、カーネーションと百合と薔薇なのかと、考えてみたことがありますが、ここでいうカーネーションは、今、日本人が思う、お花屋さんの店先で並ぶ匂いのないカーネーションではなく、もっと原種に近いもののようです。香りがきつく、同じく、香りたつ百合(リリー)、薔薇(ローズ)に負けてない共演者なのです。
 つまり、この絵は、香り、光、音楽を表現する一枚の絵だともいえます。

 絵画鑑賞の楽しみは実際に前に立てればいうことないのですが、絵を何らかの形で目にした後、その背景を知り、もう一度絵画にアプロ―チとするのも、大きな喜びです。

 そして、カ・リ・リ・ロにとって、 この絵の入り口は、「ふくろ小路一番地」だったということです。
 この絵は、ロンドン テート・ブリテンにあります。(続く)

☆☆☆「英米文学植物民俗誌」(加藤憲市 冨山房)によれば、
Carnation の項に、≪花は香りがよい上、色が鮮やかなので、古くから人に愛された。≫とあり、
Lily の項には、≪俗に、LilyをRoseと一緒に植えておけば、両方とも、いっそうよい香りを放つ。≫とありました。
Roseは言わずもがな、いい香りです。
*「ふくろ小路一番地」(イーヴ・ガーネット作 絵 石井桃子訳 岩波少年文庫)

PageTop