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みんなみすべくきたすべく

自然光

   スルバランj
 
 3月いっぱいかかって、日経朝刊「私の履歴書」は、ジョー・プライス氏の履歴が連載されていました。若き彼がいかに若冲と出会ったか、いかに若冲を広めたかなどなど、いずれ、一冊の本になろうかと思われる連載でした。

 その中で、かつて、若冲の作品は、日本の屋内で、自然光の中で楽しまれたと気付き、人工的な照明やガラスショーケース越しでの展示を、できるだけ避けようとしている姿勢が、何度か出てきました。
 確かに、自然光のなか、美術品を保護していくのは、至難の業でしょう。特に、容赦ない日本の夏の日差しは、素人が考えても困難なことはわかります。日焼けしてしまった作品が多いのも確かです。
 が、しかし、日本家屋は軒が深く、特に床の間は、部屋の奥深いところにあることを考えれば、あるいは、襖絵にしても、縁側を広くとり、雨・風・陽光が入りづらいことを考えれば、日本人が、美術品を配慮なく、飾っていたとは考えられません。
 また、四季折々、掛け軸や屏風絵を替え、襖も夏向きの御簾のようなものもある、を思い起こせば、さらに日本人の芸術品との付き合い方がわかるような気がします。
とはいえ、生活の中の芸術ではなく、今の日本での美術展では、そうもいかず、照明光るガラス越しに、作品を鑑賞することが多く、ましてや、混雑するなか、いろんな角度を変えてみるというわけにもいかず・・・

 ところが、カ・リ・リ・ロの行ったことのあるヨーロッパの美術館には、自然光を取り入れた部屋も多くあります。また、フラッシュをたくのでなければ、写真もOKなところがほとんどです。しかも、概ね、混雑していない。・・・・・というわけで、上のような写真も真正面で、落ち着いて撮れたりするのです。(続く)

☆写真は、ロンドン ナショナルギャラリー スルバラン「A Cup of Water and a Rose on a Silver Plate」(かつてこの絵について、書いたのは➡➡➡

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