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みんなみすべくきたすべく

「は」も「も」も「い」も「を」も「か」も「や」も

     白梅j
「日本語で一番大事なもの」(大野晋 丸谷才一 中公文庫)
(承前)
 まだ、「は」について続きます。
 ≪つまり、「は」が来ると「・・・です」と、はっきり説明して言いとじめる形が来る。・・・・上に「は」が来たら、明確な判断が来る。肯定が多いが、否定の場合も推量の場合もあり、否定の場合でも明確に否定する。そして、「は」という助詞は、主題を提示する役目がある≫と。
≪ 「今は昔」というのは「今」という問題を提起し、その答えとして「昔」というわけですから、「今はいつか」というと「昔です」ということになり、「これは昔のことです」ということになる。≫
 そこで、古今集の
「秋はきぬ紅葉はやどにふりしきぬ道ふみわけてとふ人はなし」を引用し、解説しています。
≪この場合には、秋は(どうしたのかというと)やってきた。紅葉は(どうしたのかというと)、宿にふりしいている。それなのに道ふみわけてとふ人は(どうしたのかというと)、(誰も)ない≫
また、
「ふるさとは吉野の山しちかければひと日もみゆきふらぬ日はなし」の解説は
≪ふるさとは(どうした状態かというと)、吉野の山が近いから、一日でも雪の降らない日は(どうかというと)、ありません。≫
・・・つまり「は」とあれば、「どうかというと」とか「どういう状態かというと」とか、「何かというと」とか、何がしかの答えを下に求める形式だと考えれば、「は」のおよその例は理解できる。ですから、「は」の上に疑問詞のくることはまずない。とありました。

 長々と拙欄にお付き合いくださった人がいるなら、この「は」一つでも、なかなか大変でしたね。はー
 もちろん、この面白い文法談義には、「も」も「ぞ」も「い」も「を」も「か」も「や」も取り上げられていますぞよ。(続く)
☆写真は、画像処理した白梅。

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