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みんなみすべくきたすべく

禁止の「じ」

梅の花j

「梅の花いつは折らじといとはねど咲きの盛りは惜しきものなり」(万葉集)
 うーん、この屈折感。
 大野晋は、「どんなときにも折ってはいけないと避けるわけではないけれども、その梅の花の真っ盛りのときに折るのは惜しいものだ」とします。
 古文のテストにでそうな禁止の「じ」の使い方です。

 これは、 「日本語で一番大事なもの」(大野晋 丸谷才一 中公文庫)「『ず』の活用はzとn」の章の【『じ』と人称】の項に出ていた歌です。
 ここだけ、引用したら、文法なんて・・・と、毛嫌いされるとしたら本意ではありません。若い時からこんな面白い文法談義を知っていたら、もっと日本語の深さに触れたでしょうにと、今更ながら悔やんでいるのです。

 この【「じ」と人称】の項と【「らむ」の性質】の項、両方に出てくる古今集の
「春の色のいたりいたらぬ里はあらじ咲ける咲かざる花の見ゆらむ」
 これも面白いなぁ。言葉で軽く遊んでいる感じが好きですねぇ。
 (この文庫本については後日、また。)

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