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みんなみすべくきたすべく

フランスよ。なんじの妹プロヴァンスと運命をともにせよ。

バラ夜明けj
(承前)
「プロヴァンスの少女ーミレイユ」(ミストラル作 杉冨士雄訳 岩波文庫)は、プロヴァンス愛に満ちています。古くから、文化の薫り高い土地、陽気なプロヴァンスの王国が、フランスと運命を共にするときの言葉も記されています。

≪「フランスよ。なんじの妹プロヴァンスと運命をともにせよ。」と、プロヴァンスの最後の王はこういいました。「いまわのきわのときは近づいた。行く末長く手をたずさえて、なんじらの使命に精をだすがよい・・・・。フランスよ。なんじはたくましく、なんじの妹は美しい。なんじらが力を合わせるとき、おもずから背信の徒は恐れおののいて、のがれ去るであろう。」≫

そして、また第十の歌(章)の始まりはこうです。
≪ アルルからヴァンス一帯に住むプロヴァンスの人々よ、しばらくわたしの歌に耳を傾けてくれ。みなさん、暑ければ、みんなでいっしょに、デュランソールの岸辺で憩いを取ろう。また、マルセイユからヴァランソール一帯にかけて住むプロヴァンスの人々よ。ミレイユを歌い、ヴァンサンの身のうえを嘆き悲しもう。≫
と、プロヴァンスの結束を促すような言葉が続きます。

ほか、それぞれの章(歌)の始まりは、どれも美しい。
例えば、
第六の歌 ≪ 鶺鴒の甲高い鳴き声が雲一つない夜明けの空に響きわたるころ、萌黄色の冷ややかな朝の大地は太陽ののぼるのを心まちにまっている。≫
第九の歌 ≪ 大きな榎が泣いている。悲しみに沈んだ蜜蜂が、燈台草や木立薄荷草の生い茂る牧場も忘れて、巣箱にじっと閉じこもっている。≫(続く)
☆写真は、スイス レマン湖夜明け

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