FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

1729

トリニティレーンjj
「心は孤独な数学者」(藤原正彦 新潮文庫)
(承前)
 新田次郎の息子の藤原正彦は、数学者でありながら、すぐれた文を書ける人なのだと改めて思いました。同じ新潮文庫の「遥かなるケンブリッジ」「若き数学者のアメリカ」しか読んだことがありませんでした。
 
 ラマヌジャンの話「インドの事務員からの手紙」でも、その天才ぶりとその不遇な暮らしぶりをたどるために、足を運んだご苦労ぶりが伝わるし、そのかいあって、我々にも、そのヒンドゥー教の生活が手に取るようにわかるし・・・
 
 誰もがその名を知っているニュートンのことも、たぶん伝記など多々書き古されているでしょうが、藤原正彦は、さながら心理学者のような目で、その天才ぶりとその気質、その暮らしを示してくれました。「神の声を求めて」

 個人的に、さっぱり親近感がわかなかったアイルランドのハミルトンに関しても、アイルランドの生んだ詩人たちやアイルランドの悲劇を重ねながら読み、興味深いものでした。「アイルランドの悲劇と栄光」

 とはいえ、一番、おかしかったのは、映画でも出てきましたが、
 ≪ラマヌジャンと顔を合わせるなりハーディが、「天気がひどいうえ、タクシーの番号も1729というつまらないものだった」と冗談のつもりで言った。とラマヌジャンが間髪を入れずに「とても面白い数字ですよ。三乗の和として二通りに書き表せる数のうち、最小のものです。」≫・・・・・・・・
 比べるべくもありませんが、カ・リ・リ・ロが運転していた助手席で、いつも前の車のナンバーで計算したり、素数だとつぶやいたりしている夫の姿と、ほんの少し重なるからです。
☆写真は、英国 ケンブリッジ トリニティレーン

PageTop