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みんなみすべくきたすべく

楽しい遍歴

テムズ運河j
(承前)
 「詩を読む人々のために」(三好達治・岩波文庫)は、
≪詩を読む人々、それも初めて現代詩を読もうとする年少の読者のためにという書店の依頼≫で執筆されました。
 したがって、平易な言葉で、わかりやすく詩の門を開けてくれる一冊なのです。

≪詩は一本立ちの孤独な心で読むべきものです。≫
≪詩は各自めいめいの心でよむべきものです。≫
・・・と詩を読む人の立ち位置を示してくれます。が、続けて
≪しかしながらもし幸に、傍らに同感同意者の声をきくならば、彼らのめいめいの受けとり方にもいっそうの力と感興とを加えることでしょう。≫

と、誰かと分かち合う喜びも示唆しています。

そして、初心の読者には、
≪詩を理解することは、さまざまの詩をさまざまに読みとり受け容れることからまず始める必要のあることもまた事実でしょう。殊に初心の読者にはそれが必要でしょう。心を柔軟に精神を平らかにして、さまざまな詩人のさまざまな作品に虚心に従ってゆくことは何という楽しい遍歴でしょう。≫と書きました。

 楽しい遍歴・・・、これこそ、読書の醍醐味です。まだまだ、読みたい詩人、作家が続く毎日、有難いことです。
☆写真は、英国 オックスフォード 運河


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