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木のすきなケイトさん

 七月本j
(承前)
 2016年課題図書でもう一冊持っていたのが、 「木のすきなケイトさん」 (H.ジョセフ・ホプキンズ文 ジル・マケルマリー絵 池本佐恵子訳 BL出版)

 「木のすきなケイトさん」をはじめてみたとき、バーバラ・クーニーの「ルピナスさん」*を思い出しました。どちらも女性の話で、どちらも、木を増やし、ルピナスを咲かせます。絵もちょっと似ています。
 
 砂漠の町、サンディエゴで学校の先生になった「木のすきなケイトさん」が、先生をやめ、木を育てる園芸家になり、陽射しの強い乾いた土地で生きられる木を探し出し、サンディエゴの町を緑多き町にしたという話です。

 「ルピナスさん」と「木のすきなケイトさん」の大きな違いは、「ルピナスさん」は大おばさんミス・アリス・ランフィアスとしているものの、特別な人間の特別な人生を語ったのでないとしていて(あとがきより)、「木のすきなケイトさん」は1883年にサンディエゴにやってきたケイト・セションズ女史で、後には、賞やメダルを受賞した実在の人物なのです。

 そのせいか、「木のすきなケイトさん」の最後のシーンは、あくまで、ケイトさん自身の晩年まで描き、「ルピナスさん」の最後のシーンは、フィクションとして未来へのつながりを描いています。

 また、絵は、「スティーヴンソンのおかしなふねのたび」等ののプロベンセンの絵にも似ていると思いました。ここでは、まだ、あまり紹介していないものの、バーバラ・クーニーもプロベンセンも、暖かくて、優しい雰囲気が伝わる画家たちで、子どもたちと楽しんだ絵本も多いです。
 それに、ジル・マケルマリーの別の絵本の絵は、クーニーでも、プロベンセンでもなく、トミー・デ・パオラにもちょっと似ています。(続く)

*「ルピナスさん」(バーバラ・クーニー作 掛川恭子訳 ほるぷ)
*「スティーヴンソンのおかしなふねのたび」(ナンシ・-ウィラード文 アリス&マーティン・プロベンセン 平野敬一訳 ほるぷ)
*「かえでがおか農場のいちねん」(アリス&マーティン・プロベンセン きしだえりこ訳 ほるぷ)

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