

(承前)
出光美術館の「江戸絵画の華やぎ展」(~2016年7月18日)には、特別展の国宝「伴大納言絵巻」の最終巻を見に行く目的もありました。
3回に分けての展示の2回分、見に行くことができたのは、上出来でした。(→→)
あいかわらず、その絵巻きは、人々の様子が生き生きと描かれ、傷みが進んでいるとはいえ、見に行ってよかった・・・
先の北斎も達者ですが、もっと時代をさかのぼったても、こんな達者な画家がいたなんて、誇らしい。表情も姿勢も、その時の声までも聞こえてきそうなくらい生き生きとした人間模様。
最後の最後、捉えられ流刑となる大納言を乗せた牛車の絵。大納言の顔は、最後までわからず、しかも、牛車の中では顔を隠しています。
それに、牛車というのは、ひどく進み方が遅いらしいのですが、車を曳く牛の表情・・・梃子でも動かんぞと強情そう。かくして、のろのろと、市中曳かれ行ったのであります。

