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ロダン翁に逢った日

考える人j
(承前)
 「日本近代随筆選 3 思い出の扉」で見つけたヨーロッパの夏が過ごしやすい一文は、与謝野晶子「ロダン翁に逢った日」です。
この随筆は、
≪私がロダン翁にお目に掛かったのは、1912年(大正元年)6月18日の午後でした。私は生まれてからまだ世界の偉人と云われるような大きな人格にまのあたりに接したことが無いので、ロダン翁を尋ねようと良人が言い出した朝の私の心は一種の不安と怖(おび)えとを感じました。≫で、始まります。

≪・・・巴里の街では暑気を感じないのに、郊外の日光に直射されるのと、阪路の徒歩と日本服を着て居たのとで、私は汗をかきました。之が欧洲の夏の旅行で私が汗をかいた唯だ一度の経験です。その後郊外へも度々遊びに行きましたが、一度も手巾(ハンカチ)を取出して汗を拭くと云うようなことの無かったので思うと、英国や仏蘭西の夏が如何に凌ぎよいかが解ります。≫

 与謝野晶子とは、比ぶべきもありませんが、カ・リ・リ・ロは一度だけ、暑いイギリスを経験したことがあります。ヨーロッパでは、熱波で死者まで出た2003年です。暑すぎて、電車はオーバーヒートするし、クーラーのない地下鉄では、カ・リ・リ・ロが持って行っていた扇子に、羨ましそうな目が注がれていたのを思い出します。(続く)

☆写真は、パリ ロダン美術館

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