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ホトトギスが鳴いた

      半夏生j
  以前の家は山の斜面を開発したようなところにあったので、ホトトギスが鳴くのを毎年耳にしていました。
 ここ、街の住宅地では、滅多に聞くことができませんが(→→)、5月も半ば、山に近いところに行ったとき、高らかに「テッペンカケタカ」とホトトギスの声。

 しかも、その駅に着くまで、電車で読んでいたのが日夏 耿之介「ほととぎすを聴くの記」でしたから、ちょっとびっくり。5月に読んでいた「日本近代随筆選」 の第二巻「大地の声」に入った一文です。
 「日本近代随筆選 2大地の歌」(千葉俊二・長谷川郁夫・宗像和重編 岩波文庫)

 ホトトギスの鳴き声を聞いたことのなかった作者が、人生初めて聞いた日というのが、友人の死という、随筆です。初夏の訪れを告げるだけでなく、ネガティブなイメージにもつながるホトトギスでした。

 作者の日夏 耿之介は、編者の一人、長谷川郁夫の大著「堀口大學 詩は一生の長い道」(河出書房新社)を読んで以来、バイアスのかかったままの作家なので、なかなか素直に読めませんでしたが、翌週、同じ場所でホトトギスの声を耳にしたときは、単純に♪卯の花の匂う垣根に~♪と口ずさみ、季節を耳と肌で感じておりました。(続く)
☆写真は、平安神宮神苑の半夏生

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