FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

道化と王

       カーディフ城内部j
「道化と王」(ローズ・トレメイン 金原瑞人・小林みき訳 柏書房)
 先日見た映画「リリーのすべて」はR-15指定の映画でした。*15歳未満の視聴および閲覧の規制
 映画には、そういう年齢規制があっても、活字にはありません。規制せよとは決して思いませんが、中学生以上の本として紹介されていたので、そのつもりで読んでいたら、ぎょぎょぎょっという性描写が、次々出てきて、ドキドキ。今の中学生以上は、これくらい平気なのでしょうか?というか、理解可能なのかい?ふーむ。

 時は、イングランド王・チャールズ2世、その国王にとりたてられ宮廷に上がったメリヴェルという、軽佻浮薄、今でいうチャライ 男性の人生を中心に描いた歴史小説です。軽佻浮薄とはいえ、メリヴェルが医師だということは、物語の初めから、最後まで、一本の骨として揺るがない。それこそが、彼のアイデンティティー。  
 さて、そんなメリヴェルが、最後で改心するのか?・・・という問題ではなく、人はやっぱり弱いところがあって、低い方に流れるのは簡単で・・・に気付きながら、最後まで一気に読ませてくれる娯楽小説でした。もちろん、実在の国王や大団円に至る、ペストの流行、ロンドン大火災なども盛り込みながら、英国の歴史にも近づけます。

 特に、後半は、前半と話のトーンが全く違う様相を帯び、チャラく、あけすけだった空気が、暗く深刻に。悲惨な場面もあるけれど、英国の映画や小説には、ちょっとした結末が待っているところが、ひいきにするところかもしれません。読みやすい訳も手伝って、面白い一冊でした。が、すでに1995年に映画にもなっていて、本国では、とっくに読まれていた本だったようです。

☆写真は、ウェールズ カーディフ城内部(撮影:&Co.H)

PageTop