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南方郵便機

ポストj
(承前)
 「夜間飛行」(サン=テグジュペリ 堀口大學訳 新潮文庫)の後半には、サン=テグジュペリの処女作「南方郵便機」が入っています。
 どちらも、時空を越え、話がつながっていくので、精読をしなければ、なかなかしんどい話です。
 オペレーターとのやり取りを、時として交え、臨場感を高めていきます。
 実際にサン=テグジュペリが飛行士だったわけですから、フィクションといえでも、迫真の交信なのです。
 
 今や、地球の反対側にも、すぐメールが届き、話すことすら、すぐ隣の部屋で居るように喋ることができます。
 が、ここに至るまで、人が伝達する方法の歴史を思うと、どんな場合も命をかけてでも運んでいたことに気づきます。飛脚だって、馬車だって、船だって、誰に襲われるかもしれない。飛行機は、自然と闘うことが必須。
 
「南方郵便機」の最後は、この交信で終わります。
≪★★★サン・ルイ・セネガルよりツールーズに告ぐ。フランス・アメリカ機、東部テメリスにて発見さる。操縦装置に数個の弾痕あり。賊軍はなお付近にあり、搭乗者惨死、機体大破。ただ、郵便物は無事、直ちにダカールへ向け空輸せり。
★★★ダカールよりツールーズに告ぐ。郵便物、無事ダカール着。≫(続く)

*「人間の土地」「夜間飛行」(サン=テグジュペリ 堀口大學訳 新潮文庫)
☆写真は、英国ホワイトホースカントリーのロングコット村のポスト。

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