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ユーモア小説部門

               自然史博物館jj
 早々ですが、2016年で一番面白かった「ユーモア小説部門」の発表です。
 オスカー・ワイルドの「カンタヴィルの幽霊」です。
 「カンタヴィルの幽霊・スフィンクス」(南條竹則訳 光文社古典新訳文庫)の中に入っている中編です。

 話は、イギリスの幽霊が出る屋敷をアメリカ人が買うという話です。ね!もうわかるでしょ。この展開。
 書いてしまうと面白くないからこれ以上は書きませんが、ともかく、面白かった!だって、可笑しいじゃないの。
 電車の中で読んでいて、ニヤニヤを押さえるのが大変。

 やっぱり、英文学は好みなのが多い・・・まだ、ここにはUPしていませんが、最近、ずっとフランス文学が続いているのです。先日、ジイドのところでも書きましたが、オスカー・ワイルドは、アンドレ・ジイドと同時代で、しかも、ドロドロした経歴。
 オスカー・ワイルドがこんな愉快なことも書けるなんて、思いも寄りませんでした。軽妙な訳のせいでしょうか、古臭い感じがしませんでした。

 この文庫に入る「模範的億万長者ー感嘆符ー」という短い小説は、ありきたりながら、イギリスぽい。長篇「ドリアン・グレイの肖像」*の横道ショートショートショートという感じです。(肖像画という点以外は、まったく違います)

 また、「アーサー・サヴィル卿の犯罪」というちょっとした推理小説は、意外なことに結構ハラハラして面白い。それに、この話の発端は、「ウィンダミア卿夫人」の最後の招宴なのです。(ただし、「ウィンダミア卿夫人の扇」*の夫人とは違う夫人です。)
 
 楽しい一冊でしたが、ページ数の関係で、付録として友人のエイダ・レヴァーソンの文が複数載っているのは、全体として少々違和感がありました。(続く)

*「ドリアン・グレイの肖像」(オスカー・ワイルド 福田 恒存訳 新潮文庫)
*「ウィンダミア卿夫人の扇」(オスカー・ワイルド 厨川圭子訳 岩波文庫)
*「サロメ/ウィンダミア卿夫人の扇」(オスカー・ワイルド 西村孝次訳 新潮文庫 / この文庫には、「まじめが肝心」も入っています。)
☆写真は、ロンドン 自然史博物館。
 

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