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みんなみすべくきたすべく

アルマンゾのクリスマス

スイス針葉樹j
(承前)
 さて、「大きな森の小さな家」シリーズには、いずれローラと結婚するアルマンゾ・ワイルダーの小さい頃の話もあります。「農場の少年」です。その中にも「クリスマス」という章が。

≪アルマンゾは、ロウソクをおき、靴下をつかんだ。いちばん先にでてきたのは、帽子だった。それも店売りの前つばつきのだ。格子柄の毛織り地は、機械織りだ。裏地だってそうだ。縫い目だってミシン縫いだ。そして、耳当ては、てっぺんにボタンどめになっている。アルマンゾは歓声をあげる。こんな帽子がもらえるとは、夢にも思っていなかったのだ。なかも表もしげしげとながめ、表布も、すべすべした裏布も手でなでてみる。かぶってみると、すこし大きかった。でもじき大きくなるから、そのほうが長くかぶれるのだ。≫
 その後、にがはっかあめの束、あたらしいミトン、オレンジ、干しイチジク、それにジャック・ナイフを、靴下の中に見つけるアルマンゾなのですが、素朴な帽子のプレゼントには、布の手触りを落ち着いて感じ喜び、最後に見つけたジャックナイフには、大騒ぎ。

 ローラは、素朴な布人形に心ときめかせ、アルマンゾは、生活と切り離せない帽子やジャックナイフを喜ぶ。
 昨今の子どもたちの欲しがるものとは、ずいぶん違います。
 商業ベースに乗せられて、大事なことを見失う前に、世のサンタクロースその人は、子どもの心に寄り添うという、簡単なことを思い出したいものです。

*「農場の少年」(ローラ・インガルス・ワイルダー作 ガース・ウィリアムス画 恩地三保子訳 福音館)
☆写真は、スイス 針葉樹の向こうは、アイガー北壁。

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