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花卉図

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 秋の非公開文化財拝観というのが、短期間(一部2015年10月30日~11月8日)、京都でやっていて、しかも初公開。今後も観光資源にする気のない若冲の天井画。万難を排してでも行かねば・・・

 信行寺、167図の花卉図と若冲の落款一枚の168枚の天井画です。円の中に描かれているのは、様々な花ですが、その周りは群青色で塗られています。 もともと、この天井画は、若冲晩年の居、伏見石峰寺の観音堂に納められたものと言われています。

 植物の絵ばかりだと記録的要素が勝り、単調になりがちですが、若冲は違います。花の裏から描いたり、ひねったり、当時は珍しかった花もさりげなく描いたり、艶やかなものもあるし、極楽浄土の蓮もある。構図がダイナミックで、躍動感があるのが、若冲の魅力の一つですが、この花卉天井図も然り。
 この花卉(かき)という言葉、鑑賞用の花、と言う意味です。「花卉図と」言って、「植物図」と言わなかったところが、若冲の画らしい。

上の写真の絵葉書は、その花卉図を後に版画にしたもので、版木と共に展示され、綺麗な色で見ることができ、往時の天井画を偲ばせてくれます。(明治二十三年発行の若冲画譜、木版和装本出版社芸艸堂所蔵)
 が、やはり実物の天井画の方は、退色し、絵が描かれている板(多分、杉だということ)の劣化もありました。今後の公開はなかなか難しいだろうと思われます。
 実際、信行寺の住職の話では、今回の公開にあたって、メディアの出入りがあり、採光や通風をしていたら、なでしこを描いた一枚に亀裂が入ってしまった、とのこと。
 
 文化財保護というのは、本当に大変なことだと思います。
 が、小市民としては、光が入った部屋で、若冲の天井画を見ることができ、有難いことでした。
☆写真上は、花卉図の絵葉書。下は境内写真一切禁止の道側南門。小さなお寺です。
                  
                    信行寺j

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