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一粒の麥もし死なずば

              村教会jまだ
(承前)
 ランボーのことが書いてあったジイドの「贋金つくり 上下」(岩波文庫)でしたが、堀口大學もジイドを訳しています。
 堀口大學譯、「一粒の麥(むぎ)もし死なずば 上下」(アンドレ・ジイド 新潮文庫)を読んでみました。

 「贋金つくり 上下」は、岩波文庫の復刊(2015年2月)で手にしたきれいな本でした。
 「一粒の麥もし死なずば 上下」は古本だったので、ずいぶん傷んだ本だし、字も詰まって居て、印刷も悪い。しかも旧仮名使いのままなので、読めない字さえありました。帯には、それぞれ70円と書いていました。
 が、中身は読みやすい! 「贋金つくり」が読みにくかったのは翻訳の問題だったのかも?

 たくさんの作家が自伝や自伝的要素の濃い作品を残していますが、この「一粒の麥もし死なずば」も、ジイドの自伝でした。幼い頃のことを本当に細々とよく覚えていて感心します。また、ここでも芸術や宗教について書いていますが、「贋金つくり 上下」では、やんわりと暗示していた同性愛を、「一粒の麥死なずば」では、かなり明瞭にカミングアウト。(続く)

*タイトルの「一粒の麥もし死なずば」という言葉は、「ヨハネ伝」にキリストの言葉として「一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」に由来するようです。「カラマーゾフの兄弟」にも出てくるらしいのですが、まだ、読めていない・・・
☆写真は、スイス レマン湖畔 シャブレー村の教会。
 

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