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みんなみすべくきたすべく

「滞英偶感」

ユニオンジャックj

 以下は、いずれ、UPしようと書いていた文ですが、それはないでしょうの気持ちで昨日の今日、UPしました。明日も続きます。
「滞英偶感」 (加藤高明著 中公文庫)
 文庫の帯に「英国贔屓の面目躍如」などと大書してあったので、購入。
 後に総理大臣になる加藤高明(1860~1926)なる駐英大使や外相歴任の人物が、当時、匿名で時事新報に連載していたレポート(実際に見聞した英国の政治・議会、税制、婦人参政権、新聞、文化風俗等)と後の講演録が入っています。
・・・と、加藤高明については、受験の時に覚えたかもしれない名前の一つに過ぎず、アングロファイル(イギリスびいき)の一点で手に取ったわけです。

 うーん。確かに、この人、かなり、英国に心酔しています。筋金入りの英吉利贔屓です。そんなにイギリス人を持ちあげなくても、そんなに日本人を下げなくても・・・と思うのですが、その文は、読みやすく、なかなか面白いのです。

 ただ、細かいことを言えば、偏った見方がないわけではないものの、現在の誰かさんを筆頭に誰かさんたちも、一度これくらい、深くモデルを追求し、その上で、政治を構築してほしい。

 「英国の議員政治」の章の「言論の自由」のレポートの一部は、次のようです。特に最後の一行、重いんだけどなぁ。
≪英国にては夙に(つとに)言論の自由を尚び(たっとび)、社会主義者の過激なる言論に対してすら全然不干渉の態度を執れる程なれば、況して(まして)神聖な議会に於て此点に重きを置くは当然の事にして敢て怪しむに足らずと雖も(いえども)、議会にては特に言論の自由を尚び、自己の言論に対して他人の干渉を許さざるは勿論、他人の言論に対しても毫(ごう)も干渉を加えず、ギヴ・アンド・テーキ(与えて取れ)の主義に基きて、自党に言論の自由を保留すると同時に、反対党の言論に対しても充分の尊敬を払い、之に対して妨害を試むるは士君子の最も恥ずべき行為となせり。左れば、多数を恃み(たのみ)て少数を圧迫するが如きことは英国にては絶えて見ざる所にして、万一斯かる圧制手段を以て反対党を屈服せしむるが如きことあらんか、忽ち與論の反抗に遭うて、昨日の多数党も今日の少数派と一変するの常なり。・・・≫
(続く) 
☆写真は、ロンドン
 

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