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みんなみすべくきたすべく

「懐かしさ」の巨匠

ステンドグラスj
 「エドワード・アーディゾーニ 若き日の自伝」 (阿部公子訳 こぐま社)
 この本の帯に、先日亡くなった長田弘の言葉が・・・
≪人生を織りなすのは「懐かしさ」。
 アーディゾーニこそ「懐かしさ」の巨匠だった。≫

 確かに人生も終盤に入ると、「懐かしい」思いが折に触れ湧いてきます。もしかしたら、長田弘の最晩年の仕事であったであろう、この言葉、重みを感じます。

 「アーディゾーニ 若き日の自伝」はタイトル通り、絵本「チムとゆうかんなせんちょうさん」*や「ムギと王さま」*の挿絵などの画家の自伝です。しかも、嬉しいことに、ほとんどのページに絵が!

 転居を繰り返し、転校をし、戦争が起こり、就職し、美術を学び・・・
・・・・という若き日は、今の日本人の感覚からすると波乱にとんだものといえるかもしれませんが、書かれているのは、少年時代に見たこと感じたことが中心ですから、どこか「懐かしい」思いで読み進んでいきます。
 時代も違うし、国も違うのに懐かしい・・・誰しも子どもの頃があって、今がある。結局、誰しも、あの頃は、楽しいことが多かった。

 石井桃子の言葉も思い出します。 石井桃子のことば (とんぼの本 新潮社)
≪子どもたちよ  子ども時代を しっかりと 楽しんでください。
おとなになってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは 子ども時代の「あなた」です。≫
(続く)
*「チムとゆうかんなせんちょうさん」(E.アーディゾーニ作 瀬田貞二訳 福音館)
*「ムギと王さま」(ファージョン文 E.アーディゾーニ絵 石井桃子訳 岩波) 
☆写真は、フランス レマン湖 イヴォワールの教会。

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