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みんなみすべくきたすべく

帆船で滑走

れまんよっとj
(夢の続き)
 タブッキ「夢のなかの夢」(和田忠彦訳 岩波文庫)には、 「宝島」のロバート・ルイス・スティーヴンソンの夢も入っています。

 それは、1865年6月のある晩、スティーヴンソンが15歳の時、エジンバラの病室で見た夢です。
≪呼吸器官の調子が悪いせいで空気を必要としている彼は、楽に呼吸できる帆船に乗っています。風が肺のなかを澄んだ空気で満たし、喉の苦しみも鎮まっています。≫
 帆船は滑走し、島に到着。歓迎を受け、輿に担がれ島の洞穴に。
 進んでいくと、巨大な鍾乳石の並んだ部屋の真ん中に、銀製の宝箱が一つ、中には一冊の本。それは、どこかの島の、旅や冒険や、少年や海賊たちの物語の本で、表紙には彼の名前。
・・・・で、山の頂上の草原で、その本を開く少年のスティーヴンソン。

 実際にその頃、スティーヴンソンは入院していたのでしょう。病弱だったスティーヴンソンが見た夢が、心地よい風に滑走する帆船であり、島の歓待であるのは、大いに考えられること。

 さらに、スティーヴンソン「ある子どもの詩の庭で」 (まさきるりこ訳 イーヴ・ガーネット絵 瑞雲舎)の中にも、ベッドの中の詩や眠るときの詩がたくさんあって、タブッキのフィクションを待たずとも、スティーヴンソンの夢の一端を知ることができます。(夢は続く)

☆写真は、スイス レマン湖 ヨット帆走。風に乗って、集団で帆走しているのを眺めていると、こちらまで空気をいっぱい吸ったような気がしました。

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