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みんなみすべくきたすべく

画家の意図から逃れられなくなる

タイサンボクj
(夢の続き)(承前)
 カラヴァッジョの実際の絵を見たのは、ロンドンナショナルギャラーの「トカゲに噛まれた少年」か、せいぜいあと1-2枚どこかで見たくらいなのに、画集や他のメディアで登場すると、すぐに「カラヴァッジョ」だとわかるくらい、インパクトがあります。
 カラヴァッジョの名前が実は、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョといい、世に知られるミケランジェロ・ブオナローティと区別するためか、通称カラヴァッジョと呼ばれるのを知ったのは、先のタブッキ「夢のなかの夢」を読んでからです。

 それで、「夢のなかの夢」(タブッキ作 和田忠彦訳 岩波文庫)で題材となった「聖マタイの召命」を知りたくて「カラヴァッジョ」(イタリア・ルネサンスの巨匠29 バロックの誕生 ジョルジョ・ボンサンティ著 野村幸弘訳 東京書籍)という解説付きの画集を見てみました。

 タブッキの文章を読んだ印象と、その風俗は少々異なるものの、キリストが差し伸べた方向に、驚いた顔つきの聖マタイがいて、その指の先には、金勘定に夢中になっている男が二人(老人と若者)居て・・・キリストのそばには、聖ペテロも描かれていて、驚いた若者が二人居て、光の当たっている場所があって、闇の場所があって・・・・一枚の絵に多くが物語られています。

≪カラヴァッジョの絵を注意深く見る人に、絵の推移をすべてたどらせ、彼が意図する筋道に従わせるのである。こうして画家に導かれた人は、絵を見るものに伝えたいと望む画家の意図から逃れなくなる。というのは画家が絵のなかに意味をちりばめており、確実に見る者は、その意味に立ち止まらざるをえないからだ。・・・≫(ジョルジョ・ボンサンティ著 野村幸弘訳)  (夢は続く)
☆写真は、大きなタイサンボクの花。

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