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ラヴァット・フレイザー

フレイザーj
(承前)こじつけでつなげるようですが、個人的には興味深かったので書きます。
 イーヴリン・ウォーの小説は、何冊か翻訳されているものの、まだ一部しか読んでいません。「大転落」と原題「The Loved One」。
 このThe Loved Oneは、「ご遺体」と「愛された者」と二冊でています。ほとんど同時期に訳され出版されたのも興味深いですが、なにゆえ、こんなに題名が違うん?話は、ペットの葬儀を受け持つ男性と人の遺体処理を受け持つ女性の話で、厳しい内容ながら、ブラックユーモア小説のジャンルとして、にっと笑うところは多いと思います。

 で、ちょっと比べながら読みました。翻訳の読みやすさは、さほど違いがわからなかったものの、「ご遺体」の方の訳者が小林章夫というイギリス文化をたくさん紹介してきた人なので、個人的には、なじみやすい気がしました。が、それは、もしかしたら、左ページにすぐ、注釈がつき、後ろの注釈のページを繰る必要がなかったからかもしれません。数々の英国の文学者などが出てくるので、注釈がそばにあるのはわかりやすかった。

 ところが、≪模様の印刷された厚紙で装丁され、背には表題を書いた紙が貼ってあり、扉にはラヴァット・フレイザーの短い詩が書かれていることが多く・・・・≫ん??
 これって、ロヴァット・フレーザーという挿絵画家じゃないの?小林章夫訳の注釈には、「正しくは、クロード・ラヴァット・フレイザー(1890~1921)で、イギリスの芸術家・デザイナー」とあります。この人、詩も書いていたの?ん?
 で、岩波文庫の中村健二・出淵博訳には、
≪模様入りの板表紙装で背には表題紙が貼られ、題扉にはよくラヴァット・フレーザーの挿絵の入った・・・・≫となっていました。
 フレーザーは、挿絵の横に詩も書いていたのかしらん?

 ま、ともかく、デ・ラ・メアの「クジャクのパイ」に挿絵をつけたフレイザーでした。
 ということで、東京子ども図書館2002年のカレンダーが、ロヴァット・フレーザーだったこととつながったのです。はい。(続く)
***Lovat Fraser→ロヴァット?ラヴァット?フレイザー?フレーザー?
*「愛された者」(イーヴリン・ウォー 中村健二・出淵博訳 岩波文庫)
*「ご遺体」(イーヴリン・ウォー 小林章夫訳 光文社古典新訳文庫)
☆写真は、ほるぷのマザーグースコレクションⅡの「フレイザーの子守歌」(ロヴァット・フレーザー絵)

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