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みんなみすべくきたすべく

風景の抽象化

                  ホドラー山j
(承前)
 「 ホドラー展」には、「変幻するアルプスー風景の抽象化」というコーナーがありました。そこで、上の写真の手前の絵葉書「ミューレンから見たユングフラウ山」を見た時、あ!あそこだ!と、すぐにわかりました。
 ミューレンという崖っぷちの集落からユングフラウを望む場所です。

 ユングフラウの手前に、黒々とそびえたつ山が、ユングフラウに立ちはだかる印象的な場所です。立ちはだかるという表現を使うのは、アイガー、メンヒ、ユングフラウと山々が白く美しく連なるのを、ミューレンから見ると、この黒々とした山が、向うの頂を隠すようにそびえているからです。実際、絵葉書の後ろ、画面に写る写真でも、アイガー、メンヒはしっかり写っていますが、ユングフラウは隠れ気味。この写真の場所から、もう少し下に降りたところからホドラーは描いたのではないかと思うものの、あんまり下ると、今度はユングフラウの頂が見えなくなってしまうので、あの辺りかな?と想像するのも楽しい。

 また、もしかしたら、この山の位置は、完全に正確ではないかもしれません。しかしながら、この風景画には、美しい風景がそこに在るだけでなく、その山に在る「力」を感じることができるのです。単に写し取っただけではない風景から感じるもの。それが、風景の抽象化ということでしょうか?(続く)

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