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そうだったのか・・・・?

 ウィンドーj
「悪童日記」「ふたりの証拠」「第三の嘘」 (アゴタ・クリストフ 堀茂樹訳 ハヤカワepi文庫)
(承前)
 映画の前に読んでおこうと軽い気持ちで「悪童日記」を読んだら、その冷めた書き方に引き込まれ、エグイ描写に、ドキドキひやひやしながら、一気に読了。続けて、「ふたりの証拠」「第三の嘘」も手元に。

 続くとは書いていないのに、「悪童日記」の読後は、「この後どうなるんだろう?」
 二冊目の「ふたりの証拠」の最後は、ん?あれ??
・・・と、一気に三冊、読了。
 三冊目の「第三の嘘」の読後は、「そうだったのか・・・・?」

 一冊目と二冊目、三冊目の書き方は、それぞれ違います。
 「悪童日記」は、強烈な磁力を持ちます。≪事実だけを、思い入れや価値判断やいっさいの解釈を抜きにして記す≫(「悪童日記」訳者解説)アゴタ・クリストフの筆力。
 二冊目の「ふたりの証拠」は、打って変わって、名前のついた人たちが登場し、多くの小説に見られる展開、表現に一番近いと思います。
 三冊目の「第三の嘘」は、その時系列のシュールさに、初めは戸惑いながらも、核心に迫るはずだという確信が、ページを繰らせます。で、「そうだったのか・・・・?」

 作家アゴタ・クリストフは、この三部作を当初は、考えていなかったようです。
≪「悪童日記を」書いたときには必ずしも、続編は予定していませんでした。ただもし続きを書きたくなったら書けるように、その余地は残しておいたのです。≫と、二冊目の発表のあと答えています。(「第三の嘘」訳者解説)

 それぞれに、心に残った言葉や動きは多々あって、書き記したい気持ちは山々ながら、そんな細かいことより、アゴタ・クリストフの創り上げた大きな虚構の世界に圧倒されたことだけ記します。
 それにしても、三冊目が、「第三の嘘」かぁ・・・そうだったのか・・・?
☆写真は、英国オックスフォード ウィンドー。

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