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みんなみすべくきたすべく

人生と自然とに慎ましい微笑を送る

イヴォワールブドウj

「ぶどう畑のぶどう作り」 (ルナアル 岸田国士訳 岩波文庫)
(承前)
 しつこくルナールを、もう一冊、電車で読んでいたら、電車の中で、失笑。
 ブラックユーモアと言う人も居るでしょうが、「おち」の付け方が、関西人のそれに似てなくもないので、思わず、笑ってしまいます。ということは、関西人とパリジャン・パリジェンヌは似てる?まさかね。

 一部だけ抜き書きしてもその可笑しさは伝わらないので、ここでは、訳者が「後記」で書いたこの文だけ、書き写しておきます。特に、最後の行の言葉は、読者の共感を呼ぶ大切なものだと思っています。

≪・・・・訳者はもちろん、この「ぶどう畑」が「にんじん」のごとく一般の口に合うとは思っておらぬ。ただ、「にんじん」によって作者ルナアルの一面を識った読者に、あらためて「ぶどう畑」の一面を紹介することにより、このたぐいまれな芸術家の風貌をやや全面的に伝えることができたら、訳者の望は足りるのである。「にんじん」が、彼の少年時代を苦き回顧の情を以って綴ったものとすれば、「ぶどう畑」は、よりストイックな心境を透して、人生と自然とに慎ましい微笑を送っていることがわかる。≫

*「にんじん」(ルナアル作 岸田国士訳 ヴァロトン挿絵 岩波文庫)
*「博物誌」(ルナール文 ロートレック絵 辻 昶訳 岩波文庫)
*「博物誌」(ルナール文 ボナール絵 岸田国士訳 新潮文庫)

*****「ぶどう畑のぶどう作り」の同題章には、一部「博物誌」と同じ文が入っています。

☆写真は、日本の瓦屋根みたいではありますが、レマン湖フランス側 イヴォワールの民家軒先のブドウ。

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