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みんなみすべくきたすべく

揺れる藤の花

         藤j
(承前)
 出光美術館は、小さい会場ながらも、絵巻や屏風が見やすい展示でした。絵巻は、人の頭を見に行っているような絵巻鑑賞も多いなか、ゆっくり見ることができました。  
 後期展示の「福富草紙絵巻」は、放屁によって成功した者と、真似たものの失敗した者の話で、絵を見るだけで話の大筋がつかめます。絵巻のコーナーの副タイトルは「アニメ映画の源流」とありました。、

 また、室町時代の「四季花木図屏風」(伝土佐光信)も角度を変えて見ることができよかったし、酒井抱一の「八橋図屏風」も綺麗でした。ただ、この「八橋図」は、根津美術館で2012年春に見た尾形光琳の「八ツ橋図屏風」(メトロポリタン美術館蔵)をモデルにしたそうで、やっぱり、尾形光琳のオリジナルの方が迫力があって、いいなと思いながら鑑賞しました。

 それで、北斎。
 「月下歩行美人図」という肉筆画がありました。
 単に、月下に佇む美人図ではありません。
 明るい満月の下、なんだか歩幅も大きく、足取り軽く、歩を進める遊女のお姐さん。
 もう少しで画面からはみ出しそうな足の勢い。
 着物の模様は藤の花。袖は揺れ、歩くと袖の藤の花も揺れる。
 静かな満月の夜、こっぽり下駄の音。光と音。
 身体の動きと彼女の心。静かなバイタリティを感じます。
                   月下j
☆写真は、岡山 藤園(撮影:&Co.A)と「月下歩行美人図」絵葉書

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