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ちいさなおんどり

      ウィルとニコラスj
 「ちいさなおんどり」 (ウィルとニコラス はるみこうへい訳 童話屋)
 ウィルとニコラスの邦訳絵本は4冊しか知りませんが、どの絵本も、伸びやかなタッチで描かれています。特に「クリスマスのうさぎさん」は、クリスマスに忘れてはならない1冊です。でも、ずっと再版されないまま・・・

 「ちいさなおんどり」の話は、ロジャー・デュボアザンの描いた「ちゃぼのバンタム」の話とよく似た流れです。ほかの鶏より小さく生まれた「ちいさなおんどり」や、小さい身体の「ちゃぼ」が、キツネに襲われかけたときに、一頑張りして、ことなきを得る。それまでは、一人前扱いされていなくても、ここぞと言う時の勇気を示す話です。「ちゃぼのバンタム」の方は、ラブロマンスあり。「ちいさなおんどり」の方は、初め、ニワトリ以外の動物たちと、ほのぼのとした交流あり、です。

 「ちいさなおんどり」の絵は、マチス風であり、ピカソにも通じ、ジャン・コクトーにも似ています。赤を基調にした画面、動きのある画面、ともかくエネルギッシュです。ニワトリたちが力を合わせてキツネを追い出すシーンは黒い画面に緑で描き、農場の動物たちも一緒になってキツネを追い出すシーンは真っ赤に黒、ページを繰るだけで、エネルギーが満ち、力を合わせてキツネをやりこめたのが伝わります。

「クリスマスのうさぎさん」 (ウィルとニコラス作 わたなべしげお訳 福音館)
「ちゃぼのバンタム」 (ルィーズ・ファティオ文 乾侑美子訳 ロジャー・デュボアザン絵 童話館)

☆写真は、右上「ふたりのあか毛」見返し。中央下「ちいさなおんどり」の1シーン。左上「みつけたものと さわったもの」の見返し。(いずれも、ウィルとニコル作 はるみこうへい訳 童話館)

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