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シャーロットのおくりもの

農場j
(承前)
 「本を愛しすぎた男」のライター、アリソンの子どもの頃からの一番大事な本は、「シャーロットのおくりもの」
 この本について、「本を愛しすぎた男」の中で、こう振り返っています。 

≪・・・ブッククラブに入ってから初めて通信販売で買った本。晴れた土曜の朝、郵便屋さんが本の小包を届けについにうちの玄関に来てくれたとき、どれほどワクワクしたことか、手の切れるようなピンとしたカバーは、ビニールが貼られた図書館の本とはまったく違った。最初のページを開く。ほかの誰でもない私が最初の読者なのだ!
 それからの数日間、私は主人公の子ブタのウィルバーとともに生きていた。そして、ウィルバーの友だちのクモのシャーロットが死んだときと同じくらい、いやそれ以上に悲しかったのは、本を読み終えてしまうことだった。本に夢中の、そんな半ば夢のような状態をとても気に入っていたので一日何ページまでと決めて、本の終わりを、あの世界から自分が追い払われるのを、私は少しでも引き延ばそうとした。今でも同じことをする。自分でもばかみたいだと思う――本の世界の喜びは永久に終わってしまうわけではないのに。いつでも一ページ目から読み直すことができるし、内容を思い出すこともできるのに。
 『シャーロットのおくりもの』――私の次は息子の本棚に、その次は娘の本棚に移動した――を目にするたびに、郵便屋さんが届けてくれたその日のことを思い出す。それは私の人生のある章に書かれたきわめて個人的な記録であり、ほかの章にもそれぞれの思い出にからんだ本がある。・・・・≫

 「シャーロットのおくりもの」は、挿絵を「しろいうさぎとくろいうさぎ」のガース・ウィリアムズが描き、表紙から手に取りやすい1冊です。また、アニメーションや映画にもなったらしく、1952年のアメリカでの出版以来、長い間、人気のある作品です。

 「シャーロットのおくりもの」は、くものシャーロット・A・キャヴァティカと子ブタのウィルバーの友情物語です。 実際にはありそうもないことと、言いきってしまえない出来事が次々起こり、わくわくしながらページを繰る。厳しい現実が待っているものの、希望にもつながる。こんな児童文学の数々が、私の人生のほとんどの期間を支えてきたといっても過言ではありません。(続く)

*「本を愛しすぎた男: 本泥棒と古書店探偵と愛書狂」(アリソン・フーヴァー・バートレット 築地 誠子訳 原書房)
*「シャーロットのおくりもの」(E.B.ホワイト文G.ウィリアムズ絵 鈴木哲子訳 法政大学出版局 さくまゆみこ訳 あすなろ書房)
*「しろいうさぎとくろいうさぎ」(ガース・ウィリアムズ 松岡享子 福音館)

☆写真は、英国湖水地方 農場 羊が小さく写っています。(撮影:&Co.I)

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