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みんなみすべくきたすべく

深川の雪

まぼろしの雪j
(承前)
 箱根に行ったのは、マメザクラのためでなく、発見された喜多川歌麿の「深川の雪」を見るためでした。
 大きくて新しい美術館、しかも、広い部屋の正面奥、その絵はありました。
 明りを落とした部屋に入ると、その絵が、本当に実物なのかと思うくらい大きく、実体ではない映像のように、展示されています。

 この肉筆の浮世絵、生き生きしています。どの女の人も表情豊かで、当時の風物も細かく描かれていて、見ていて飽きません。お膳の食べもの(かまぼこ、きんとん・・・)、お盆の上の食べもの(ヒラメの煮付け・・・)、床の間の富士の掛軸、もちろん、女たちの着物・・・・右端で、雪をお盆に載せて運ぶ女の子は、手がかじかんでいるので、はぁーと息を手に吹きかけてるし・・・。なにしろ大きいので、細かいところもよく見えます。
 浮世絵の美人画は、ともすれば、ワンパターンで、いかにも・・・というのもあるのですが、肉筆画ということもあって、繊細な表現です。

 「深川の雪」「品川の月」「吉原の花」という三部作は、もともと栃木にあったのが、パリに渡り、バラバラになってアメリカと日本に。そして、今は箱根に。

 三作品は大きいのですが、サイズはマチマチです。じゃあ、三部をどう飾っていた(扱っていた)のか?という謎も残っているようです。それに、署名がない!
 また、雪・月・花で落ち着いてはいるものの、日本の四季を表現するなら、紅葉もいるよね、と素人考えで思ったり。

 いつも、展覧会に行っても、手にとって見るわけではないので、帰ってから図録などを見て、再確認したり、見逃したと悔やんだりすることが多いのですが、今回は、大きくて助かりました。きっと、この三部作を注文した人は、老眼の進んだ人だったと思われます。(続く)

☆写真下は、「深川の雪」図録と、案内紙。図録雪j

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