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みんなみすべくきたすべく

ケルト妖精物語

ナニワノイバラ棘j
 (承前)
 さて、「妖精にさらわれた男の子」(岩波)や「隊を組んで歩く妖精達」(岩波文庫)は、イェイツが編んだアイルランドの昔話の一部ですが、イェイツ全体のアイルランドの妖精達についての話は、井村君江訳で、 「ケルト妖精物語」「ケルト幻想物語」、それにイェイツがアイルランドの昔話・妖精物語を編んだときの話や、その周りのこと等が書かれた「ケルトの薄明」も、あります。(いずれも、ちくま文庫)
 
 それぞれ、当時の雰囲気の伝わる表紙や挿絵が入っています。特に、「ケルトの薄明」のカット絵は、ケルト紋様で、それを見るだけでも、ちょっと楽しい。

 また、これらには、「妖精にさらわれた男の子」「隊を組んで歩く妖精達」に1、2編しか入っていない物語詩が、もう少し入っているのが嬉しい。
 「妖精の茨(フェアリー・ソーン)」
≪・・・・
銀色の夕もや音もなく厳かに、乙女の唄声
谺なく、深い静けさに呑まれていき、
妖精の現れるこの丘の黄昏は夢のように、
より夢うつつにも夕やみは深くなっていった。
さやかな森をよこぎって鷹の影が滑っていくと、
空にさえずる雲雀がおし黙るよう、
不意の怖れに胸つかれ、唄声をはたと止め、
乙女らはその場に身を伏せた。
・・・・・・≫(井村君江訳)
(続く)

イェイツの編んだアイルランド昔話・妖精譚など
*「妖精にさらわれた男の子」(山内玲子訳 岩波)
*「隊を組んで歩く妖精達」(山宮允訳 岩波文庫)
*「ケルト妖精物語」(井村君江訳 ちくま文庫)
*「ケルト幻想物語」(井村君江訳 ちくま文庫)
*「ケルトの薄明」(井村君江訳 ちくま文庫)

☆写真は、妖精の茨でなく、浪速茨(ナニワイバラ)。おお、その棘、刺さったらたいへん!

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