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みんなみすべくきたすべく

ミルクが先

       ティーセットj
(「トラヴァースの約束」から続き)
(承前)
 映画「ウォルト・ディズニーの約束」の中で、P.L.トラヴァースが、厳しく頑固なイギリス人女性であるというのを誇張する設定なのか、彼女が、「紅茶をポットで・・・」と、注文する場面が何度かあります。紙コップの紅茶には、しかめっ面で「紅茶に敬意が足りない」と。そして、必ず、ミルクから先に入れることを頑なに主張します。

 紅茶には、ミルクが先か、後からミルクか、は、どっちでもよさそうなものですが、我が家も、トラヴァースと同じでミルクが先です。ミルクの皮膜でコップに茶渋がつきにくいからという説を信じるものの、やっぱり、いい加減に洗っていると、茶渋はつく。

 ツィードのスーツを着、紅茶にこだわり、アメリカ人好みの甘そうな大量のお菓子を拒否するトラヴァースは、生粋のイギリス女性かと思いきや、実は、オーストラリア生まれ・育ちで、アイリッシュとスコティッシュの血が流れています。・・・ということは、生粋のケルティック。だからかぁ、ファンタジックで頑固なのは。

 それで、映画の最後、ディズニーが、ロンドンのトラヴァースの家に来た時、彼女は、ポットの紅茶を出し、ミルクが先・・・というところまでは、型どおりでしたが、「ウィスキーも入れましょう。」と言ったのには、びっくり!こんな飲み方しらない!

 が、確か、アイリッシュ紅茶にウィスキーフレーバーがあったような・・・父親がアイリッシュということだからでしょうか?それとも、父親がお酒で・・・うーん、深読みかな?
 
 さて、「メアリー・ポピンズ」のトラヴァースの愉快な父親もアイリッシュながらも、オーストラリアの人。「ムギと王さま」のファージョンの父親もオーストラリアからイギリスに帰って来た人。
 イギリスのじめじめ暗い空から脱出し、明るくからっと乾いたオーストラリアに移住していた人たちの娘たちが、大きくなって生み出した、ファンタジックで楽しいお話。

*「風にのってきたメアリー・ポピンズ」「帰ってきたメアリー・ポピンズ」「公園のメアリー・ポピンズ」「とびらをあけるメアリー・ポピンズ」
(P.L.トラヴァース文 メアリー・シェパード挿絵 林容吉訳 岩波)
*「ムギと王さま」(エリナー・ファージョン作 石井桃子訳 エドワード・アーディゾーニ挿絵 岩波)

☆写真は、ロンドン郊外のティールームのポットつき紅茶。もちろん、ミルクが先?(撮影:&Co.Ak)

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