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トラヴァースの約束

           熱気球j
(承前)
 それにしても、映画「ウォルト・ディズニーの約束」のタイトルは、ちょっと違うと思うなぁ・・・確かに、ディズニーの知名度が圧倒的でP.L.トラヴァースの知名度が、児童文学ファン以外に浸透していないとはいうものの、原題は、Saving Mr. Banks(「バンクス氏を救え」)で、ディズニーはもちろん、トラヴァースも、メアリー・ポピンズの名前すら、出てきません。これじゃ、日本人は、興味を示さないだろうという、映画広報担当の意図なのでしょうか?せめて、副題でもつけて、メアリー・ポピンズという作品と、その生い立ちに敬意を払ってもいいんじゃないのかと思った次第です。それに、ディズニーは、約束(仕事の契約)を、概ね守ったとはいえ、ペンギンのアニメのところは、トラヴァースとの「約束」というより、彼女の妥協の産物だったような気がしますしね。
 実際のところ、映画のタイトルに「約束」がつくとしたら、それは、P.L.トラヴァース(本名・ヘレン・リンドン・ゴフ)が、その父で銀行家だったMr.トラヴァース・ゴフと、交わした(誓った)ものだったのですから、「ウォルト・ディズニーの約束」は、やっぱり違う。

 映画で、作品の生い立ち・背景を知っても、メアリー・ポピンズの面白さは不変です。
 かつて、子どもの頃に「メアリー・ポピンズ」という映画を見て、スキップ様の歩き方で家路についたときよりも、大人になって岩波から出ている4冊のメアリー・ポピンズシリーズを読んだ時の方が、ずっと、ずっと、わくわくし、映像をはるかに超えた楽しみが詰まっていたと思います。(「ミルクが先」に続く)

*「風にのってきたメアリー・ポピンズ」「帰ってきたメアリー・ポピンズ」「公園のメアリー・ポピンズ」「とびらをあけるメアリー・ポピンズ」
(P.L.トラヴァース文 メアリー・シェパード挿絵 林容吉訳 岩波)

☆写真は、オーストラリア メルボルン 熱気球から撮影。P.L.トラヴァースは、オーストラリア出身。
 

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